2007年06月28日
ギムネマ

原産地インドでは「グルマール」(砂糖を壊す物)と呼ばれ、アーユルヴェーダにも登場する薬草です。
私がこのハーブに始めて会ったのは、約20年前の高校生の時。親戚の女の子が食べる前に舐めるとお菓子も甘くなくなる不思議な飴として持って来ました。
確かにギムネマを口にした後は、食べ物の味がしません。びっくりです

成分のギムネマ酸は糖と似ていて、舌表面にある甘さを感じる味覚細胞(味蕾)に結合して、糖がこの味覚細胞にくっつかなくするためだそうです。ギムネマ酸は腸内でも糖質の吸収を抑制するそうです。この糖の吸収を抑制というのがどの程度か分かりません。もしかして遅延するということかもしれません。
糖尿病初期の治療薬にやっぱり糖の吸収を遅延する薬、α-GI薬(グルコバイ、ベイスン)があります。糖は短時間で一気に吸収すると血管にダメージを与えるため、ゆっくり吸収した方が良いのです。食直前に服用して小腸において糖分が吸収される穴を塞ぎます。そうして、食事すると糖は小腸後半から大腸の腸全体を使って吸収するため、糖分の吸収がゆっくりとなります。しかし、吸収量はかわりません。これを勘違いして、この薬飲めば糖は吸収されないからと普段以上に食べて逆に太る方がいます。
この薬と原理はとても似ているのがギムネマですね。α-GI薬もギムネマもやっぱりこれだけでは肥満も糖尿病も良くなりません。食事が大切ですので、忘れずに

作用時間はα-GI薬と違うらしく、よく知っていないと効果半減らしいです。
私の大学の大先輩がとても詳しくて、薬局で患者さんにギムネマのサプリを勧めてダイエット成功に導いているらしいです。もちろん治療も大切だけど、「未病を防ぐ」、これからの薬剤師はこうでなくっちゃと思います。
すみません、糖尿病長く関わっていたので、こう言う関係の話は、ついつい長くなってしまいます

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ギムネマ・シルベスタ
【学名】 Gymnema sylvestre ガガイモ科
【使用部分】 葉
【成分】 ギムネマ酸
【昔からの薬効】 糖尿病、皮膚病、泌尿器疾患、黄疸や肥満、利尿、整腸、虫歯などの予防
【原産地】 インド南部
【産地】 インド南部、東南アジア、中国南部
【栽培のポイント】 水はけの良いところ
【使用上の注意】 これだけでは肥満や糖尿病は治りません。食事・運動療法を忘れずに

Posted by 玉城 和子 at 18:50│Comments(0)
│ハーブ