2007年02月21日

副作用の救済制度

副作用の救済制度

先日、県庁で健康被害救済制度の説明会がありました。
実は、医療従事者でも知らない人もいますが、薬などでアナフィラキシーシーショックを起こしたり、死亡したりした場合国が救済してくれる制度が2つあります。

●医薬品副作用被害救済制度
  設立:昭和54年
  背景:サリドマイド、スモン事件など訴訟による解決には時間がかかり、
      迅速な患者救済を行う必要がでた
  対象:病院での薬、薬局で購入した薬を適正に使用したにもかかわらず
      発生した重篤な副作用
  対象外:法定予防接種(別の救済制度あり)、軽度な副作用、過剰な使用、
       抗がん剤など

●生物由来製品感染等被害救済制度
  設立:平成16年4月
  背景:輸血や血液製剤などによりB型、C型肝炎、エイズ等の感染を引き
      起こしたが、今後も未知ウイルスや感染リスクは必ずあるため、
      救済する制度が必要
  対象:輸血、血液製剤、豚心臓弁等
  対象外:平成16年4月以前の使用

正直言って、新設の「生物由来製品感染等被害救済制度」の方は知りませんでした。

実は、私の2年前に亡くなった父も輸血でC型肝炎に感染していました。
20年ほど前腎性貧血のため頻繁に輸血していました。
15年前にエリスロポエチンという画期的な腎性貧血の治療薬ができるまで、多くの透析患者が輸血によりウイルス性肝炎に感染しています。
透析患者は、シャント(動脈と静脈を人工的につないだ血管)からよく出血します。
動脈からの出血なので、結構な出血量です。
C型肝炎と告知されてからは、手袋して止血していました。
それにしても、告知されたのが5年ほど前。本当はもっと以前に分かっていたらしいのに。感染は検査技術が今より良くなかった頃のだから仕方ないにしてもひどいですよね。
告知が遅れると、二次感染の危険性もアップします。
しかもこんな重大な告知は家族も呼んで欲しかったです。
びっくりして家族全員他の病院で血液検査しました。
父は透析の後頻繁に出血していたので、感染していたらと結果が出るまでとても心配でした。
幸い誰も感染していなくて、父も安心したようです。

もし、こんな感染があった場合は、今は国が補償してくれるんです。
父は平成16年以前の感染なので、残念ながら対象外。

薬の重篤な副作用や平成16年4月以降の血液等による感染で、悩んでいる方は病院や薬局で相談してみてください。

今の検査水準になってからも、輸血でエイズやウイルス性肝炎に感染した例があります。

また、この救済制度についてのホームページもあります。ご覧下さい。
http://www.pmda.go.jp


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Posted by 玉城 和子 at 17:30│Comments(0)健康情報
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